vol.08 氷上の熱い競技!常呂町でカーリング体験
「カーリングやってみたい!」と思った方も多いはず
2018年平昌冬季オリンピックの試合中継を見て、胸も目がしらも熱くなったことは記憶に新しいことでしょう。「やってみたいな〜」と思った方も少なくないのでは。カーリングの街・北見市常呂町でできるカーリング体験の様子をご紹介!
アドヴィックス常呂カーリングホールにやって来たよ!
ロゴの「TOKORO」がカーリングのあの模様(ハウス)やブラシになっていて、かっこいいです!1988年にできた国内初のカーリング専用ホール「常呂町カーリングホール」が前身で、2013年の移転新築により「アドヴィックス常呂カーリングホール」がオープンしました。こちらのカーリングホールでは、地元の子どもたちからオリンピック選手まで、日夜練習に励み、国内の幅広い選手たちが合宿をしたり、全国大会なども開催されたりしています。カーリング専用ホールで国内最大の6シートもあり、さらにガラス越しの暖かい場所からの試合観戦できる観覧席、常呂町のカーリングの歴史がわかる資料の展示もあり、充実の施設です。
こちらで行うカーリング体験は、時期によっては大会が開催されていることもあるので、事前に予約が必要です。今回は1時間の体験を予約しました!まず、受付で、シューズをレンタルします。すると「こちらもどうぞ」とカバー状のスライダー(裏面が白くツルツルしている)も一緒に貸し出してくれます。このスライダーは右利きの人は左足裏に、左利きの人は右足裏に装着します。プレー中に脱げたりしないよう、シューズは紐をしっかりと結び、スライダーもピッタリ合うか試着しながら選びます。
カーリングホールの中へ!体験スタート!
エントランスホールから、カーリングホールに入りると、ヒヤリとした空気に変わります。真冬の外気温ほどではないですが、やはり氷が一面に広がっている場所。室温は7〜8℃です。手前と奥にハウスと呼ばれる円形の模様が、思ったより、遠くに見えます!この日の他のシートでは、地元の大人や、全国大会を間近に控えた子どもたちが練習していました。みなさん、とても上手です。氷の上をスイスイ移動しています。今日の体験で少しはあんな風にできるようになるかしら・・・。ちょっぴりドキドキしてきました。
氷の上で転倒しては危ないので、安全のため、ヘルメットを装着します。今日の体験についてくださるインストラクターの方は、なんと長野オリンピックの選手だった方です!なんだか緊張してしまいます!今日1日、カーリングについて教わるので、ここから先生とお呼びしますね。
氷の上に乗る前に、カーリングブラシの持ち方と氷上をこする動作を教わります。持ち手の部分を両手でしっかりと握り、先端に体重をしっかりかけられるようにします。実際の試合中では、全体重をかけてしっかりこすり、氷上を摩擦で溶かすくらいの力を入れることもあるそうです。
ブラシの持ち方の次は、あのストーンを滑らせる姿勢を教わります。スライダーをつけた足を膝が胸の前までくるくらい曲げ、つけていない方の足は後ろにまっすぐ伸ばします。この時、スライダーをつけている足の裏は全面を氷上につけ、伸ばした足はできるだけ膝をつけず、つま先がつく状態になるよう下半身を踏ん張ります。本音を言うと、この姿勢、なかなかキツイです! みんなグラグラしながらも、なんとか姿勢を保ちます。
いよいよ氷の上で練習!
ブラシの持ち方、ストーンを滑らす姿勢を教わった後、いよいよ氷上へ出て練習です!氷上での最初の練習は、片方の足を滑らせながら、前へ進む動作を教わります。ブラシで体を支えながら、裏が滑らない方の足で氷の上を蹴り出し、滑りながら前へ前へ・・・テレビなどの試合中継を見てイメージはできていたけれど、スイスイ〜と前に進みません。「思ってたより、やっぱり難しい・・・!」
次は、先ほど教わったストーンを滑らす姿勢を、氷の上で行う練習をします。シートのヘリにつかまって、スライダーの滑る感覚を確認します。なんだか、プールのバタ足の練習のよう。この姿勢が正しくできないと、ストーンをうまく滑らせることができないのです。
姿勢ができたら、蹴り出す練習を行います。実際に試合で蹴り出す場所には「ハック」と呼ばれる足を踏ん張る場所が付いています。ちょうど、陸上競技のスターティングブロックのような形をしています。そこから前に蹴り出して、推進力を得て、ストーンを滑らせます。全身を使った練習で、体もポカポカしてきました。カーリング、寒くない!暑いです!
蹴り出す練習をした後、実際にストーンを持って滑ってみます!少しだけですが、体がスイーッと前へ進むとうれしい!
ストーンは遠くへ・・・のはずが、滑らない〜!
ストーンを滑らす姿勢ができたら、次は実際にストーンをハウスと呼ばれる円に向かって滑らす練習です!ストーンの持ち手を10時の方向に持ち、滑らせながら12時の方向へ離します。投げ出す時の目線はまっすぐ前方、はるか先にあるハウス方向。実際の試合では、チームのメンバーがブラシで目標位置を示してくれている方向をまっすぐ見ます。
まず、先生のお手本から。すごい!先生カッコイイ〜!先生のストーンは力強く、奥にあるハウスをめがけて滑っていきました。さあ!次はみんなの番です。
先生のお手本をイメージして、いざチャレンジ!「あれ〜!まっすぐ進まない!」「途中で止まっちゃうよ〜!」なかなか先を見ながら投げ出せず、ヨロヨロしながら途中で止まってしまいました。これも思ってたより難しい!でもすごく楽しい!真剣にやっていても、笑顔が絶えません。
最後の練習は、ブラシで氷の上をゴシゴシこするあの動作「スウィープ」の練習です。「ウォー!!」「イエス!イエス!」「クリーン!!」などあの掛け声を聞きながら行う動作です!
ストーンの進路方向を氷の表面の状況に合わせて、軽めに掃いたり、力いっぱいこすったりします。両手でしっかり握って、体重をかけて細かく氷の上をこすり、ストーンを目標位置へ導きます。「しっかり!しっかり!体重をかけて!」先生の掛け声に合わせて、動くストーンの進路を追いかけながら、こする動作を教わりました。初めてのカーリング、みんなはストーンを見て掃く動作をしながら前へ進むだけで精一杯なので、スライダーはつけずに行います。
いよいよ、試合形式でカーリングを楽しむ!
「では、実際の試合のように、1人が2回ストーンを投げて、2人が掃く方をやりましょう!」これまでに練習したことをひととおり実践して、いよいよ試合形式のカーリング体験です!1人が準備している間に、ストーンを追いかけながらスウィープする動作の説明を教わります。「じゃあ、行くよ〜!」先生の合図で、ストーンを持って蹴り出します。「あ〜〜!」と思わず声を上げながら手を離すと、みんなのいる方へゆっくりと滑り出しました。ストーンを持って蹴り出す時の姿勢、デリバリーはやはり難しい!
氷の上でおぼつかない足取りながらも、進んでいくストーンに一生懸命ついて行きます。「しっかり!しっかり〜!」先生の掛け声に励まされながら、ブラシを持ってスウィープしようと、ストーンを追いかけますが、なかなか追いつけない!カーリングブラシの先端を差し出すのがやっとです。初めての体験、みんな楽しくて笑いが止まりません。
ポジションを交代して、次の一投です。「いくよ〜!」「いいよ〜!」今度は、手を離した瞬間、しりもちをついてしまいました!1日にして成らず、カーリング。奥深いです。
ゆっくりと進んできたストーンの進路を、2人向かい合わせでスウィープします。この時、2人のブラシの軌跡が、ストーンの進路をムラなく、効率よくこすったり掃いたりできるようにします。なんとかストーンの進む速さに追いつき、懸命にゴシゴシ。
ストーンをうまく滑らせることができると、かなりの速さで進んでいきます。
「速い!速い!速いよ〜!」ついていくのに夢中になり、力を入れてなかなかスウィープできません。ストーンを見たり、進む先を見たりしながら、ゴシゴシ。「しっかり!しっかり!掃いて!」先生の掛け声を受けながら、みんな一生懸命ストーンに追いつきます!
なんとか追いついて、力いっぱいスウィープを試みました!ストーンは左側に逸れて、シートの縁についてしまいました。残念!ストーンの終着点を見ながら、先生がわかりやすく、カーリングの基本的なルールの説明もしてくれました。
最後は氷の上をきれいに
ゴシゴシの最中(スウィーピング中)に取れた繊維や、氷の破片が残っていることもあるので、体験が終わった後は、使ったシートにモップをかけたり、掃き掃除をしたり、そして、ストーンもきれいにならべて、次の人が気持ちよく使えるように片づけて、終了です。
今回のカーリング体験をご指導いただきました先生、ありがとうございました!とても楽しい1時間で、あっという間でした。「また来たいね!」「ぜんぜん寒くなかったしね!」「明日は足が筋肉痛になりそう〜!」こんなステキな場所でのカーリング体験、ぜひ北見市常呂町へ来た時には挑戦してみてくださいね!
取材・撮影協力
アドヴィックス常呂カーリングホール
〒093-0213 北海道北見市常呂町字土佐2-2
TEL / 0152-54-1099
開館時間:10:00 ~ 22:00(平日・土曜日)10:00 ~ 17:00(祝日・日曜日)
定休日:月曜日、年末年始(12/31~1/5)
※カーリング体験はインストラクター付きのため要予約です。詳細はお問合せください。
料金等の詳しい情報はこちら
http://www.city.kitami.lg.jp/docs/2013101700043/